重要資源確保に向け法案を検討、日本の取り組みなどを参考に

リチウムやニッケル、希土類など重要資源を安定確保するための法案作成を独経済省が検討している。特定の国に資源面で強く依存するリスクがロシアのウクライナ進攻とそれに伴う天然ガス供給の削減・停止で鮮明になったことを受けたもの。フランチスカ・ブラントナー政務次官は『フランクフルター・アルゲマイネ』紙に、原料の安定的な確保はエネルギー同様に重要だと指摘したうえで、「日本や韓国などの国々はそうした法律を公布した。我が国もヒントを得られるかもしれない」と述べた。

日本では重要原料・部品の供給計画を策定し政府に提出した企業に来年から補助金が給付される。調達先の多元化と在庫の積み増しを促す狙いがある。

ドイツでも同様の措置を実施する考えで、ブラントナー氏は◇原料の獲得から加工、リサイクルに至るサプライチェーンを強化するため、官民の資金に基づくファンドを設立して企業に補助金や融資保証を提供する◇小規模企業向けに調達のプール化を支援する◇国防など戦略的に重要な分野の物資については国が直接、調達する――を検討することを明らかにした。

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