半導体大手の独インフィニオンは13日、ベトナムの電気自動車(BEV)スタートアップ企業ビンファストとの協力関係を深化させると発表した。電動車向けの開発拠点をハノイに共同で設立。スマートなモビリティソリューションをビンファストが迅速に開発できるよう支援する。
「ビンファスト・インフィニオン・コンピテンスセンター(VICC)」という名の拠点を来年第1四半期に開設する。新車開発の初期段階から半導体の要件や選択などで協力していく。センター内には検査・計測機器を設置し、製品検証を迅速に行えるようにする考えだ。インフィニオンのペーター・シェーファー執行副社長は、世界の新車の少なくとも半数が今後5年で電動車になるとの見通しを示したうえで、車両電動化に向けた自動車メーカーの取り組みを積極的に支援していく意向を表明した。
インフィニオンは車載半導体の世界最大手メーカーで、シェアは12.7%。車両用パワー半導体に限ると31.7%に達している。ビンファストとは3年以上前から協業しており、モーター用インバーターやオンボード・チャージャー(OBC)向けの半導体を供給している。