印鉄鋼大手タタ、英製鉄所の加熱炉にレーザー分析装置を導入

インド鉄鋼大手のタタ製鉄は14日、英サウスウェールズ州のポート・タルボット製鉄所の熱間圧延工場にある2つのスラブ再加熱炉に、レーザー技術を使った分析装置を導入したと発表した。これにより製品の品質と均質性を向上させるとともに、工場のエネルギー消費と二酸化炭素(CO2)消費量を削減する。

米エンジニアリング企業コーク・エンジニアード・ソリューションズ(KES)傘下のオンポイント社が開発したレーザー分析技術「ZoloSCAN TM」を導入した。同技術は燃焼工程の歩留まり効率や安全性を最適化するため、極めて過酷な環境下における燃焼監視と品質管理を可能とする。

稼働するレーザーセンサーは分子レベルで燃焼生成物と炉内の温度条件(温度プロファイル)を測定し、リアルタイムでデータを可視化する。炉内を照射するレーザー光は一酸化炭素や水蒸気、酸素に吸収される。この際の光の損失量は各分子の体積を示しており、その割合から炉の燃焼効率を推測できる。これにより、各炉に56個あるバーナーの問題箇所を特定できるようになる。

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