ドイツ連邦統計局が17日発表した9月の製造業受注残高指数(2015年=100)は物価・営業日数・季節調整後の実質で151.9(暫定値)となり、前月を0.9%下回った。8月までは統計開始(15年)後の最高を7カ月連続で更新していた。コロナ禍初期フェーズの終了後に始まった需要回復とサプライチェーンのひっ迫を背景に20年5月から22年8月まではほぼ一貫して受注残高が拡大してきたが、統計局はロシアのウクライナ進攻に伴うエネルギー価格の高騰を受けて「この傾向はひとまず中断した」との見方を示した。
9月は新規受注高が前月比で実質4.0%減少するとともに、売上高が0.2%増加。名目ベースでは売り上げが2年4カ月ぶりに新規受注を上回った。
受注残高を地域別でみると、国外が1.3%減と減少幅が大きかった。国内は0.1%減だった。
部門別では、中間財が1.1%、投資財が0.9%減少。消費財は0.4%増えた。
受注残月(受注残高が売り上げの何カ月分に相当するかに換算)は7.7カ月となり、前月の8.0カ月から大きく縮小した。部門別の内訳は投資財が11.4カ月(前月11.8カ月)、中間財が3.8カ月(3.9カ月)、消費財が3.5カ月(3.6カ月)となっている。