独半導体大手のインフィニオンは14日、欧州自動車大手のステランティスとシリコンカーバイド(SiC)半導体の複数年の供給について拘束力を持たない趣意書(MoU)を締結したと発表した。
今回の合意内容は、インフィニオンがステランティス向けに生産能力を確保し、2020年代後半にステランティスのTier1サプライヤーにインフィニオンの製品「CoolSiC」のベアダイチップ(パッケージ化されていないシリコンチップ)を供給する内容となっている。確保する生産能力の規模は、10億ユーロを大幅に超える。
具体的には、「CoolSiC Gen2p 1200V」と「CoolSiC Gen2p 750V」をステランティス傘下のブランドの電気自動車向けに供給することについて協議しているという。
インフィニオンはパワー半導体の需要増加に対応するため、生産能力を増強しており、2024年にはマレーシアのクリムでSiC半導体の新工場が操業を開始する予定。