●取引アプリの利用者割合は12月に1日平均5.05%と記録的高率
●同国以外でアプリ利用者比率が2%を超えたのは英国と米国のみ
ビットコインなどの仮想通貨の取引が世界で最も活発な国はトルコだということが、国際決済銀行(BIS)が4日発表した同取引の実態調査報告書でわかった。仮想通貨取引アプリの1日当たりの利用者の割合を人口10万人比で示すと、トルコリラが対米ドルで大幅下落した昨年12月には1日平均5.05%と記録的高率だった。今年6月も2.92%で引き続き世界トップにつけた。
BISの報告書は、世界85カ国での仮想通貨取引アプリの1日あたりの利用者数を2015年以降データ収集・分析したもので、人口10万人あたりの利用者数は2021年3月以降、トルコがほぼ常時2.5%を超え、圧倒的に上位を占めた。現地情報サイトのBNE IntelliNewsによると、11月15日のトルコの仮想通貨取引高は2億7,900万ドルにのぼった。
トルコ以外で仮想通貨取引アプリ利用者比率が2%を超えたのは英国と米国だけで、英国の最高率は2021年5月の2.75%、11月の2.55%、米国は同年11月の2.64%、5月の2.48%だった。
一方、BISが10月に発表した中央銀行調査によると、トルコ国内の1日当たりの為替市場取引高は2013年270億ドル、16年220億ドル、2019年190億ドルと減少し、今年はさらに180億ドルまで縮小している。