ポーランドの大規模太陽光発電所(ソーラーファーム)開発大手ノマド・エレクト
リック(Nomad Electric)がルーマニア市場に参入した。国際事業を拡大する戦略
に沿ったもので、有望市場である同国を足掛かりに周辺国を攻略していく計画だ。
28日付の業界ニュースサイト『PVマガジン』が伝えた。
ブカレストにオフィスを開設した。ルーマニアは欧州連合(EU)の環境政策「欧州
グリーンディール」に従い、2030年までに電源構成における再生可能エネルギーの
割合を30%以上に引き上げる目標を掲げる。同社で事業推進本部長を務めるパヴェ
ル・ムシンスキー氏は、再生エネソリューション(RES)の市場は中東欧地域で拡
大していると指摘し、ルーマニア政府の政策を追い風に需要を取り込んでいく方針
を示した。
ノマドエレクトリックは太陽光発電設備の設計・調達・建設(EPC)サービスを提
供している。発電を常時監視・制御する「ノマドNX」という独自開発のソフトウエ
アや、高解像度カメラと温度センサーを搭載したドローンによる熱画像検査など、
太陽電池モジュールの異常を素早く検知する技術を持つ。
同社は2014年、当時ポーランドで最大だった「ポドラジエ・ソーラーパーク」の建
設を担当した。これまでに受注したソーラーファームの総発電容量は800メガワッ
トピーク(MWp)に上る。