日産自動車がロシアのサンクトペテルブルクで操業していた工場が来年から、アフ
トワズ工場として再稼働するもようだ。ロシアのRIAノボスチ通信がデニス・マン
トゥロフ副首相兼通産相の発言として伝えた。
日産は今年10月、ロシア資産を国営中央自動車エンジン科学研究所(NAMI)に譲渡
し、同国から撤退した。ただし、6年以内に資産を買い戻す権利を確保し、将来の
事業再開に含みを残している。ロシア撤退に伴う特別損失は約1,000億円に上る。
日産は2004年からロシアで事業を展開。2009年にサンクトペテルブルク工場を開所
した。同工場では中型SUVの「Xトレイル」、大型クロスオーバーSUVの「ムラー
ノ」、コンパクトSUVの「キャシュカイ」を生産していた。昨年のロシアにおける
日産販売台数は5万3,000台だった。
日産のアライアンスパートナーの仏ルノーも今年5月にアフトワズの過半数株を
NAMIに、ルノー・ロシアをモスクワ市に譲渡した。モスクワ市の旧ルノー工場では
ソ連時代のブランド「モスクビッチ」が生産されている。