電機輸入、10月は過去最高に

独電気電子工業会(ZVEI)が15日発表した同国の10月の電機製品輸入高は前年同月比27.4%増の242億ユーロとなり、ひと月の額としては過去最高を記録した。輸出高も10.3%増の206億ユーロと2ケタ台の伸びを記録したものの、輸入を7カ月連続で下回った。中間財価格の高騰やドル高ユーロ安が反映されているもようだ。

1~9月期も輸入高(前年同期比19.8%増の2,141億ユーロ)が輸出高(8.4%増の2,019億ユーロ)を上回っており、今年は通年で120億ユーロ以上の輸入超過となる見通しだ。ZVEIのチーフエコノミストによると入超は数十年ぶり。

10月の欧州向けの輸出高は133億ユーロで、前年同月を7.1%上回った。伸び率が最も大きかった仕向け先国はウクライナで、37.5%増の7,200万ユーロを記録。オランダ(31.9%増の13億ユーロ)、トルコ(17.7%増の3億1,600万ユーロ)、ポーランド(11.4%増の11億ユーロ)、ハンガリー(10.5%増の6億7,900万ユーロ)も2ケタ台の伸びを記録した。欧州連合(EU)の制裁を受けているロシア向けは77.8%減の8,300万ユーロへと落ち込んだ。

欧州域外向けは16.5%増の76億ユーロと大きく伸びた。台湾向けが50.0%増の3億800万ユーロと全体をけん引。メキシコ(34.9%増の2億5,700万ユーロ)、インド(31.2%増の2億1,700万ユーロ)、米国(26.5%増の20億ユーロ)、韓国(20.2%増の3億700万ユーロ)向けも好調だった。日本向けは2億6,100万ユーロで、8.8%増加。最大の仕向け先である中国は2.4%増の21億と小幅な伸びにとどまった。

上部へスクロール