サンクトペテルブルクの旧日産工場、アフトワズが操業へ

●再稼働の情報はマントゥロフ副首相兼通産相の発言

●今年10月に撤退した日産は6年以内に資産を買い戻す権利を持つ

日産自動車がロシアのサンクトペテルブルクで操業していた工場が来年から、アフトワズ工場として再稼働するもようだ。ロシアのRIAノボスチ通信がデニス・マントゥロフ副首相兼通産相の発言として伝えた。

日産は今年10月、ロシア資産を国営中央自動車エンジン科学研究所(NAMI)に譲渡し、同国から撤退した。ただし、6年以内に資産を買い戻す権利を確保し、将来の事業再開に含みを残している。ロシア撤退に伴う特別損失は約1,000億円に上る。

日産は2004年からロシアで事業を展開。2009年にサンクトペテルブルク工場を開所した。同工場では中型SUVの「Xトレイル」、大型クロスオーバーSUVの「ムラーノ」、コンパクトSUVの「キャシュカイ」を生産していた。昨年のロシアにおける日産販売台数は5万3,000台だった。

日産のアライアンスパートナーの仏ルノーも今年5月にアフトワズの過半数株をNAMIに、ルノー・ロシアをモスクワ市に譲渡した。モスクワ市の旧ルノー工場ではソ連時代のブランド「モスクビッチ」が生産されている。

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