セルビアのリチウム開発「断念していない」=豪リオ・ティントCEO

●セルビア首相による計画白紙化の発言を受けたもの

●同社の開発免許は1月、反対運動の高まりを受け取り消しに

豪資源大手のリオ・ティントのジェイコブ・スタウショーン最高経営責任者(CEO)は15日、セルビアのリチウムプロジェクトに関連し、同社としては「まだ断念したわけではない」という立場を明らかにした。同国のアナ・ブラナビッチ首相が13日、同社による開発計画が「復活する可能性は見出せない」と発言したのに対するものだ。

リオ・ティントは2004年にセルビア西部ヤダル渓谷のロズニツァ付近で欧州最大規模のリチウム鉱床を確認。電動車(EV)用バッテリーとしての需要拡大をにらみ、昨年、24億米ドルを開発事業に投じる方針を発表した。しかし、環境保護団体や地域住民を中心とする反対運動が強まり、政府が1月、リオ・ティントの開発免許を取り消した経緯がある。

アレクサンダル・ヴチッチ大統領も先月、リオ・ティントの開発計画の復活はないという見方を明らかにした。ただ、リチウム資源の調査を永久に禁止するのは非合理的とし、その活用の可能性に言及した。

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