●100%充電までわずか8分、毎日1回の充電で約68年使える
●現在、年産能力1メガワットのパイロット工場を整備中
ポーランド南東部のジェシュフにあるスタートアップ、ザ・バッテリーズ(The Batteries)が薄膜技術を用いた高容量の全固体電池を開発した。現在主流のリチウム電池に比べてエネルギー密度が高いうえ、わずか8分で100%充電できる。長寿命なのも特長で、毎日1回充電した場合、約68年使えるという。現在、年産能力1メガワットのパイロット工場を整備している。
同社の新型バッテリーは、高密度プラズマを用いた真空蒸着法で製造する。すでに特許を取得済みだ。電解質材料が固体のため、バインダーなど、電池本来の働きとは関係のない物質を加えなくて済み、小型化が可能になった。
エネルギー密度は1,200ワット時毎リットル(Wh/L)で、寿命を示す充電サイクル1万~2万5,000回と、一般のリチウムイオン電池(最高2,000回)に大きく水を開ける。
液体・ゲル状のモノに比べると安定性が高く、発火の危険が小さいのも特長だ。動作環境温度でも、リチウムイオン電池やリチウムポリマー電池の0~60度に対し、ザ・バッテリーズの電池は零下40~170度と勝っている。
ザ・バッテリーズ社ホームページ