蘭デジタル地図大手のヒア・テクノロジーズは4日、自動運転システム開発向けのソフトウエア製品「ヒア・オートメーテッド・ドライビングゾーン」を発表した。自動車メーカーがシステムの安全な作動のための前提条件となる運行設計領域(ODD)を定義・管理するのに役立つもので、クラウドベースで利用できる。ヒアのHDマップおよびSDマップと組み合わせ、位置情報サービスと統合することで、より詳細で最適なODDの設定を実現している。同ソフトはすでに世界の自動車大手2社により、自動運転システムの開発と検証、生産の現場で活用されている。
同ソフトをもとに開発した自動運転システムは、ヒアの地図情報および位置情報を活用してリアルタイムの交通情報と危険箇所の情報を取得できる。これにより自動車メーカーは、自動運転システムを有効にできる地理的環境だけでなく、道路上で考慮しなければならない条件も詳細に設定できるようになる。
ODDは自動車メーカーだけでなく、個々のブランドやモデル、様々なレベルの自動運転システムごとに固有のものになる可能性がある。同製品を使うことで、自動車メーカーは個々のシステムに応じてODDを設定しやすくなる。