エレクトロビットとブラックベリー、Rust言語のQNX製品への統合で協力

独コンチネンタル子会社で車載組込ソフトウエアを供給しているエレクトロビット(EB)は9日、カナダの通信機器大手ブラックベリーの組込OS(オペレーティングシステム)部門、ブラックベリーQNXと、オープンソースのプログラミング言語「Rust」の統合作業で提携したことを明らかにした。ブラックベリーのQNX(車載OS)製品にRustを採用することで、安全で信頼性が高く、効率的な車載ソフトの開発ができるようになる。

Rustはバグや脆弱性からシステムを保護するメモリ安全性に優れる。高速でメモリ使用量も抑えられることから自動車業界で急速に利用が拡大している一方、開発現場からは同言語の技術サポートを望む声が上がっていた。EBは今回、Rustについての同社の知見をブラックベリーQNXと共有するとともに、コードの提供や品質の確保を通じて同言語をQNX製品に統合し、同製品を導入する現場の開発者が利用しやすいようにする。

EBによると、メモリ安全性の問題は様々なOSの脆弱性全体の60%~70%を占める。RustはCやC++などの汎用プログラミング言語に比べて脆弱性に関わる問題がほぼないため、安全性が最優先される車載ソフトの開発において理想的な言語とされる。

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