露アフトトル、奇瑞汽車の低価格モデルを受託生産

●年内に「Kaiyi」ブランドの計4モデルを生産

●今年は自動車約5万台を生産する見通し

ロシア自動車大手アフトトル(Avtotor)は1月30日、カリーニングラードの本社工場で中国奇瑞汽車(チェリー)の低価格帯ブランド「カイイー(Kaiyi)」車の生産を開始したと発表した。セダン「E5」を皮切りに、年内に計4モデルを生産する。

アフトトルはカイイー以外にも中国メーカー2社と生産契約を結んでいる。戦争前には独BMWと韓国現代自動車および起亜自動車の受託生産を行っていた。カリーニングラード州のアリハノフ知事は昨年12月、2023年に約5万台の自動車を生産する見通しを明らかにした。

ロシアのウクライナ軍事侵攻を受けて西側の自動車メーカーが同国市場から手を引く中、中国ブランドは間隙を突く形で同国市場に浸透している。撤退した仏ルノーの工場でロシア自動車最大手のアフトワズが生産している国民車「モスクビッチ」の3代目モデルは江淮(JAC)のコンパクトSUV「S4」をベースにしており、部品の大半を中国から輸入している。

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