タタ製鉄、英の「Flue2Chem」実証事業に参加

インド鉄鋼大手のタタ製鉄は6日、英国における炭素回収・利用(CCU)プロジェクト「Flue2Chem」への参加を発表した。同プロジェクトは工場などの廃ガスから二酸化炭素(CO2)を回収し、消費財の原料として再利用する2年間の実証事業。同国の化学工業協会(Society of Chemical Industry、SCI)をはじめ、15の主要な産業団体が参加している。

「Flue2Chem」は金属やガラス、紙、化学製品などの基幹産業からの廃ガスを再利用し、消費財生産に必要な原料を代替する取り組み。英国の消費財産業の持続可能性を高め、効果的な規模で温室効果ガスの排出削減を実証することで、年間約1,500~2,000万トンの二酸化炭素(CO2)の排出削減につなげる。政府の産業助成機関「イノベートUK」が基幹産業変革基金(TFI)を通じ268万ポンドを助成する。

2050年までの正味ゼロ目標を掲げる英国にとり、代替炭素源の確保は重要な課題となる。同プロジェクトにはSCIとタタ製鉄のほか、ユニリーバ、BASF、UPMキュンメネ、ホルメン(Holmen)、クローダ(Croda)、ジョンソン・マッセイ、シェフィールド大学、サリー大学、カーボンクリーン(Carbon Clean)、プロクター&ギャンブル、センター・フォー・プロセスイノベーション(CPI)、レキット(Reckitt)、英製紙産業連盟(Center for Process Innovation)の15社・組織が参加している。

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