ベルギーのユミコア、EV用HLM正極材を量産へ

ベルギーの非鉄金属大手ユミコアは13日、電気自動車(EV)向けにマンガン含有量の多い高マンガン電池材料を製品化すると発表した。需要の増加が見込まれる高リチウム・マンガン(HLM)の正極材(CAM)の量産を2026年から開始する予定。現行のニッケル・マンガン・コバルト(NMC)のCAMと併せて展開していく

HLMは低コストながらエネルギー密度が高く、「持続可能な電池技術」として自動車メーカーや電池セルメーカーの間で注目が高まっている。業界で主流のリン酸鉄リチウム(LFP)と同等の安全性があるほか、走行距離や充電状態(SOC)の監視性能、リサイクル性に勝る特長を持つ。

ユミコアは現在NMCベースの材料を生産しているポーランドのニサ工場、韓国の天安工場に加え、カナダのオンタリオ州に建設する新工場でもHLM製品を生産する計画。廃バッテリーのリサイクル事業にも引き続き取り組むとしている。

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