インド鉄鋼大手のタタ製鉄は16日、英ノースウェールズのディーサイドにあるショットン工場の改修工事に300万ポンドを投じていると発表した。主力の外壁材「カラーコート(Colorcoat)」の2つの塗装ラインを刷新し、品質と環境性能を高める。これにより塗料の使用量を年間で65万リットル削減できる。
塗工機のコーターヘッドと制御システムに、エンジニアリング企業KCSヘルボス(HerrVoss)UKの最新技術を導入した。現行のコーターヘッドは塗料の厚さを手動で調整する必要があるが、新しいヘッドにはサーボモーターの制御機構が組み込まれており、精度が大幅に高まる。これらにオンライン測定機能を統合することで塗料の塗布性能が改善し、再現性も得られるため、全体の効率が向上する。
同工場では建築業界や消費者向けに金属コーティングされた鉄鋼製品を年間約50万トン製造している。塗装ラインのうち1つは工事が完了しており、もう1つも今年6月の完工を見込む。