スイスの自動車部品大手オートニウム、22年は増収減益

スイスの自動車部品大手オートニウムが1日発表した2022年通期(1-12月)の営業利益(EBIT)は1,090万スイスフランのプラス確保したものの、黒字幅は前年(3,010万スイスフラン)から63.78%縮小した。売上高は前年比6.1%増の18億450万スイスフラン。営業利益率は2%で、前年から1.4ポイント減少した。高インフレによる生産コストの上昇と、欧州とアジアにおける生産減少が影響した。同社は増収の主な要因はインフレ調整によるものだとしている。

売上高を地域別にみると、北米が15.7%増の7億9,510万スイスフランに拡大した。同社が製品を供給する自動車モデルへの優先割り当てにより、北米工場の生産量が前年比で改善したことが大きい。営業利益率は前年のマイナス5.5%からマイナス4.5%に若干改善した。南米・中東・アフリカも27.2%増の1億2,050万スイスフランと好調で、営業利益率は前年から横ばいの16.6%だった。

欧州は3.2%減の6億1,660万スイスフランに後退した。市場の縮小に伴う需要減少が響いた。営業利益率はインフレとコスト高が響き、4.2ポイント減の0.9%に悪化した

アジアは中国でのコロナロックダウン(都市封鎖)に伴う生産停止が影響し、2.8%減の2億7,320万スイスフランと振るわなかった。営業利益率は2.5ポイント減の11.5%に低下した。

オートニウムは2023年の業績見通しについて、1月の独同業ボルガー(Borgers)の買収により、売上高は24億~25億スイスフラン、営業利益率で3.5~4.5%を確保できるとみる。

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