高度運転支援・自動運転機能を将来、試験・評価するための共通ルールの導入に向けて、基盤となる交通データの収集・処理方法を研究するドイツの研究プロジェクト。
欧州には現在、型式認定や定期的な車検などにおいて、高度な運転支援機能や自動運転機能の安全性評価に関する共通ルールが存在していない。将来、例えば、共通ルールに基づいた試験に合格した車両に認定証を付与するシステムを導入できれば、自動運転機能に対するユーザーの信頼を高めることができる。
プロジェクト「SivaS」では、そのような共通ルールを作成するために必要な、基盤となる交通データの収集・処理方法を研究する。
共通ルールを作成するためには、車両と他の交通参加者との相互関係、危険な交通状況などに関する様々な交通データを収集する必要がある。
当該プロジェクトでは、カメラやドローン、車載センサー、シミュレーションなどによる交通データの収集・分析について、実用性、経済性の観点も踏まえ、どのようなデータ収集方法やデータ処理方法が適しているかを研究する。
プロジェクトには、調整役のドレスデン工科大学のほか、独東部ザクセン州のホイエルスヴェルダ市、ドレスデンにある車検の試験技術の開発機関FSD Fahrzeugsystemdaten GmbHが参加している。
実施期間は2023年4月~2024年12月まで。プロジェクト予算約180万ユーロのうち、ドイツ連邦デジタル・交通省(BMDV)が80%を資金支援している。