ライン川の水位が今年最低の水準に

ライン川の水位が今年最低の水準に下がっていることが、独連邦水利・水運管理局(WSV)のデータで分かった。交通のボトルネックであるライン渓谷中流のカウプでは11日5時時点で85センチを記録。13時には84センチまで下がった。今後数日で71センチまで低下すると予想されている。9月以降の降雨量が極端に少ないことが背景にある。

カウプでは水位が135センチを下回ると、大型コンテナ船は積荷を減らす必要がある。ライン川水道・航行局の広報担当者はロイター通信に、積載量の上限は現在、船舶のサイズに応じて容量の40~70%にとどまることを明らかにした。輸送能力が大幅に制限されているため、運賃は上昇している。

物資の供給不足はこれまでのところ発生していない。景気の低迷で河川交通への依存度が高い化学や建設業界の輸送需要が少ないためだ。河川輸送業界団体DTGのロベルト・スプラッツィ理事は、石炭発電所の燃料在庫は十分にあるとして電力が供給不足に陥る懸念はないとの見方を示した。

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