スイス特殊化学大手のクラリアントは30日、米香料大手インターナショナル・フレーバー・アンド・フレグランス(IFF)からカナダ子会社ルーカス・マイヤー・コスメティックスを譲り受けることで合意したと発表した。成長性と収益性が高い高品質化粧品原料の分野で事業を強化するとともに、消費者向け製品に事業の軸足を移していく狙い。取引価格は8億1,000万米ドルで、クライアントにとっては12年ぶりの大型買収となる。2024年第1四半期の買収手続き完了を見込む。
ルーカス・マイヤーはケベックに本社を置く1999年設立の企業で、売上高は1億ドル。クラリアントとは顧客、製品ポートフォリオ、事業地域、研究・開発面で補完性が高い。クラリアントは買収のシナジー効果でルーカス・マイヤーの売上高が28年までに1億8,000万ドルに拡大すると見込んでいる。