電動垂直離着陸機(eVTOL)を開発する独リリウムは10日、スロバキアの電動車
(EV)用バッテリーメーカー、イノバットと高性能バッテリーセルの量産で提携す
ると発表した。開発中の5人乗りモデル「リリウムジェト」に搭載するもので、運
行開始後も数年間に渡り調達する計画だ。
イノバットはブラチスラバ近郊のヴォデラディ拠点にある「Volta�」工場と、建
設中の「Volta�」工場でセルを生産する。Volta�での生産は2024年に開始する予
定。Volta�は同社初のギガファクトリーで、最大4ギガワット時(GWh)の生産能
力の一部をリリウム用に割り当てる。
Volta�工場は中国のリチウムイオン電池大手、合肥国軒高科動力能源(国軒高
科)の支援を受けて整備する。独フォルクスワーゲン(VW)が筆頭株主の同社はイ
ノバットの株式25%を保有している。
リリウムはイノバットのシリーズCの資金調達ラウンドにも参加した。リリウム
ジェットは300キロメートルを60分以内に飛行するeVTOL。2025年の商業運航開始を
目指している。