中国の電気自動車(EV)・バッテリー大手、比亜迪汽車(BYD)は12月22日、ハン
ガリー南部のセゲドに欧州初の乗用車工場を建設すると発表した。電気自動車
(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)を含む新エネルギー車(NEV)を生産
し、欧州全域で販売する。数千人規模の雇用を見込む。投資額は明らかにされてい
ない。
BYDによると、工場は段階的に建設され、高度に自動化された生産ラインをはじめ
最先端の技術を導入する。同社は垂直統合型のサプライチェーンを基軸に、地域に
おける「グリーン」なエコシステムを構築していく方針を示している。
欧州連合(EU)加盟国で、賃金コストなども低いハンガリーはBYDにとり欧州進出
の橋頭堡となっている。2017年に同社初の欧州電動バス工場を北西部のコマーロム
に開設したほか、昨年7月にはブダペスト近郊に車載電池の組み立て工場を設置す
る計画をシーヤールト外務貿易相が明らかにしている。
BYDは欧州市場で現在、4ドアセダン「Han」、クロスオーバーSUV「Tang」、コンパ
クトSUV「Atto3」、ハイエンドセダン「Seal」、ハッチバックモデル「Dolphin」
の5車種を展開している。今年中にさらに新モデル3機種を投入する予定だ。