ポーランドのバス製造大手ソラリス は19日、独エッセン市の公共交通事業者ルー
ルバーンから水素燃料電池バス19台を受注したと発表した。内訳は、全長12メート
ルの「ウルビーノ12ハイドロジェン」が9台、同18メートルの連接式「ウルビーノ
18ハイドロジェン」が10台。今年から来年にかけて納入する。同市が水素バスを導
入するのはこれが初めて。
水素バスが搭載する燃料電池はカナダの燃料電池大手バラード・パワー・システム
ズ製で、出力はウルビーノ12ハイドロジェンが70キロワット(kW)、ウルビーノ18
ハイドロジェンが100kW。屋根にある水素燃料タンクの個数と容量は、ウルビーノ
12が5個で合計1,560リットル、ウルビーノ18が8個で合計2,130リットル。どちらの
モデルも水素燃料の一回のフル充填で350キロメートルを走行することができる。
また、エネルギー需要のピーク時に燃料電池をサポートするトラクションバッテ
リーを搭載する。
二酸化炭素(CO2)冷媒ヒートポンプや方向転換アシスト、ブレーキアシストを装
備する。また、自社開発の遠隔診断システム「eSConnect」により車両のバッテ
リー残量と航続可能距離、電力消費量などの情報をリアルタイムで取得できる。
ソラリスは水素バス製造で欧州最大手。これまでに700台以上を受注し、うち180台
を納車した。需要の最も大きい国はドイツで、すでにケルン、ヴッパタール、ホー
フォルディング、ワイマール、フランクフルト、グロース・ツィンメルン、ミュン
ヘンの各自治体で運行している。