トルコの5月インフレ率75.45%、ピーク到達か

トルコ統計局(TUIK)が3日発表した5月の消費者物価指数(CPI)の上げ幅は前年
同月比で75.45%となり、前月の69.8%から5.65ポイント拡大した。インフレ率の
上昇は7カ月連続。政策金利が高水準で維持されていることから、専門家の間には
インフレ率がピーク達したとの見方もある。
「住居費・公益料金」が前月の55.55%から93.21%に急拡大して全体を強く押し上
げた。上昇率が最も高かったのは「教育」で104.8%。「食品・非アルコール飲
料」は1.64ポイント増の70.14%に上昇した。「運輸(自動車燃料含む)」は
80.39%から79.1%に低下している。
同国の中央銀行は3月以降、政策金利を50%に据え置いている。中銀は「インフレ
の持続的な鈍化傾向が確立され、インフレ期待が予測範囲内に収まるまで」引き締
め政策を維持する方針を示している。
キャピタル・エコノミクスのエコノミスト、リアム・ピーチ氏は、「今回でインフ
レはピークに達したと確信しているが、今年下半期のディスインフレのペースはや
や不透明だ」とコメント。年末にかけて「若干の上昇がありうる」とし、政策金利
は当面、据え置かれる可能性が高いとの見方を示した。

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