VWが印ジンダルから低炭素鋼を調達

自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)グループは12日、印ジンダル・グループ
傘下のバルカン・グリーン・スチールから低炭素鋼の供給を受けることで基本合意
したと発表した。2050年までに炭素中立を実現するとした目標実現に向けた措置。
温室効果ガスの排出量が多い部品である鋼板を低炭素品へと改めていくことでサプ
ライチェーンの脱炭素化を進める。
バルカン・グリーン・スチールは中東オマーンの港湾都市ドゥクムに水素製鉄が可
能な工場を建設し、2026年から生産を開始する予定。当初は天然ガスを用いるもの
の、将来的にグリーン水素へと改める計画だ。
オマーンは風力と太陽光資源が潤沢なため、グリーン水素の生産に適している。
ドゥクム工場で水素製鉄が始まると、生産に伴う二酸化炭素(CO2)の排出量が
70%削減される。VWは同工場製の低炭素鋼を27年から年に最大30万トン調達する。
同社は独鉄鋼大手ザルツギターからも低炭素鋼を調達することで22年に合意した。
また、商用車子会社スカニアを通してスウェーデンの低炭素鋼生産会社H2グリー
ン・スチールに出資している。

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