Ifo経済研究所が25日に発表した6月の独製造業輸出期待指数(DI)は前月を1.2ポイント下回るマイナス1.0ポイントに下落した。マイナスの領域に落ち込むのは2カ月ぶり。同指数はここ数カ月、改善と悪化が続いており、調査担当者は「現時点で明確な方向性はない」と述べた。
Ifoは月例の企業景況感調査の一環としてメーカーおよそ2,300社に今後3カ月の輸出見通しを質問している。メーカーは「増える」「横ばい」「減る」のどれかを選んで回答。「増える」の回答比率から「減る」の回答比率を引いた数に季節調整を加味したものが輸出期待指数となる。同指数がマイナスの領域にあることは、輸出減回答が輸出増回答を上回っていることを意味する。
全18業界のうちプラスの領域に入ったのは6業界にとどまった。数値が最も高かったのはデータ処理装置で20.1ポイントを記録。家具(19.4ポイント)、衣料品(15.3ポイント)、飲料(10.0ポイント)も2ケタ台に上った。ガラス製品・セラミック製造/石土加工(6.0ポイント)と電気装置(0.7ポイント)もゼロを上回った。
数値が最も低かったのは金属製造・加工で、マイナス24.6ポイントだった。金属製品(-16.7ポイント)、繊維(-8.7ポイント)、製紙(-6.0ポイント)、ゴム・樹脂製品(−4.7ポイント)、自動車(-2.0ポイント)、化学(-1.5ポイント)、食品・飼料(-1.4ポイント)、機械(-0.2ポイント)もマイナスに沈んだ。