ポーランドのバス製造大手ソラリスは16日、仏北部パ・ド・カレー県の地域交通事
業者アルトワ・モビリテから水素燃料電池バス「ウルビーノ12ハイドロジェン」を
4台受注したと発表した。2025年初頭の納車を予定する。
ウルビーノ12ハイドロジェンは全長12メートル。カナダの燃料電池大手バラード・
パワー・システムズ製の燃料電池(出力70kW)と、最大出力160キロワット(kW)
の電気モーターを搭載する。水素燃料タンクの容量は1,560リットルで、水素燃料
の一回のフル充填で350キロメートルを走行できる。エネルギー消費のピーク時に
燃料電池をサポートするトラクションバッテリーも搭載する。
二酸化炭素(CO2)冷媒ヒートポンプや、道路安全規則「GSR2」に準拠した死角監
視・警告システムを搭載する。また、自社開発の遠隔診断システム「eSConnect」
により車両のバッテリー残量や航続可能距離、電力消費量などの情報をリアルタイ
ムで監視できる。
ソラリス仏法人トップのブリス・ボナビア氏は「水素バスは走行中の排出ゼロをは
じめ、長い航続距離や速やかな燃料の補給、優れた静粛性など利点が大きい」と述
べた。