リリウムが大型受注、サウジからeVTOLを最大100機

電動垂直離着陸機(eVTOL)を開発中の独リリウムは18日、サウジアラビア国営航空
サウディアから自社製品「リリウムジェット」を受注したと発表した。受注機数はオ
プション込みで100機に上っており、リリウムにとって過去最大となる。
ミュンヘン近郊のガウティングにあるリリウム本社で調印式が行われた。今回の契約
では50機の受注が確定。オプション権が行使され50機が追加されると、受注額は約7
億ユーロに達する。
サウディアへの引き渡しは2026年末から行われる。50機の納機は29年までに完了する
見通し。サウディアはリリウムジェットをメッカ巡礼者やビッグイベント参加者、観
光客の輸送に投入する。ジッダのキング・アブドゥルアジーズ国際空港からメッカま
での100キロの運賃は1人当たり250ユーロ程度を見込んでいる。
リリウムジェットは欧州航空安全機関(EASA)の型式証明を取得していない。25年初
頭に初の有人飛行を行い、26年に取得する計画だ。
サウディアとの今回の契約により、受注数は確定分で106機、オプションで76機と
なった。拘束力のない基本合意の機数は約600機に上る。

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