仏製薬大手サノフィが独に13億ユーロ投資

製薬大手の仏サノフィは1日、独南部フランクフルトのヘキスト工業団地内にある自
社拠点「バイオ・キャンパス」に新たな生産施設を建設すると発表した。2029年まで
に総額13億ユーロを投資。インスリンを生産する。
同地ではサノフィの前身企業の1つであるヘキストが1923年にインリンの量産を開始
した。現在も生産を行っている。新設するインスリン工場は面積が3万6,000平方メー
トルで、サッカー場5カ所分に相当する。
同社はインスリン工場の候補地を米国や中国を含む世界各地で模索。最終選考にはフ
ランクフルトとパリが残っていた。
サノフィは自社製品に用いる作用物質の60%以上を欧州連合(EU)域内で確保してい
る。アジアからの調達は約5%で、製薬業界平均の80%を大幅に下回る。インスリン
の新工場をEU内に設置することで、ヘルスケア分野での欧州の主権性が強化されると
している。

上部へスクロール