スウェーデンのリチウムイオン電池メーカー、ノースボルトは20日、米カリフォルニ
ア州の研究・開発(R&D)拠点を閉鎖すると発表した。コスト削減に向けた措置で、
R&D事業を本国南部ベステルオースの拠点に集約する。
同社はスウェーデン北東部のシェルレフテオーに工場を持つ。同拠点での量産開始が
スムーズに行かず、計画が大幅に遅延。主要顧客である独自動車大手BMWは先ごろ、
車載電池セルの調達契約を破棄した。
ノースボルトはこうした状況を受け、コストを大幅に削減する意向だ。ペーター・
カールソン社長は7月の時点で自国メディアに、事業拡大を急ぎすぎたと述べ、当面
はシェルレフテオー工場に注力する方針を表明。他のプロジェクトは中止ないし先送
りする意向を示していた。
カリフォルニア州の拠点は2021年の米キューバーグ(Cuberg)買収に伴い取得した。
従業員数は当時の25人から約200人に増えている。ノースボルトは同拠点の全従業員
を解雇する。