ブルガリアはドイツとエネルギー分野での提携を拡大する。ウラジーミル・マリノ
フ・エネルギー相は8日、ギリシャのテッサロニキでドイツのロベルト・ハーベッ
ク経済・気候相と会談し、エネルギー安全保障から脱炭素、グリーンエネルギー開
発まで広範な課題に共同で取り組むことで合意した。
ブルガリアでは2021年以来、政府と国内外の企業が協力し、経済の脱炭素化を図る
ため数百億ユーロ規模のプロジェクトを開発してきた。その多くは西部と南部にあ
る産炭地の変革に向けた太陽光発電やグリーン水素発電の導入に関連している。一
方、同国では10月に過去3年で7度目となる総選挙が行われるなど政治的な混乱が続
いており、環境事業を含む50億ユーロ規模の景気刺激策が宙に浮いたままとなって
いる。
マリノフ・エネルギー相は同日、ギリシャのテオドロス・スキラカキス環境エネル
ギー相とも会談し、同国北部アレクサンドルーポリ港の浮体式LNG貯蔵・再ガス化
設備(FSRU)が10月1日に稼働を開始するとの見通しを共有した。ブルガリアはロ
シア産ガスに対するルーブル払いの要求を拒否した後、同国からの供給が途絶して
いる。