ドイチュラントチケットで車のCO2排出減少

ドイツ全国の近距離公共交通機関が乗り放題となる定期券「ドイチュラントチケッ
ト」の導入効果で二酸化炭素(CO2)の排出量が削減された――とする調査結果を、
連邦教育・研究省が支援する研究プロジェクト「アリアドネ」が7日に発表した。
ドイチュラントチケットは昨年5月に導入された。その効果で自動車が排出するCO2の
量は今年4月末までの1年間で670万トン減少した。
30キロを超える移動では近距離鉄道の利用者数がのべ30.4%増えたのに対し、自動車
の移動距離は7.6%減少。30キロ超の移動に占める鉄道の割合は従来の約10%から
12%に拡大した。
同定期券の料金は来年、現在の月49ユーロから58ユーロに引き上げられる。アリアド
ネによると、その影響で鉄道利用者は14%減り、自動車の走行距離は3.5%増加。ド
イチュラントチケット導入前に比べた自動車のCO2排出削減幅は670万トンから360万
トンに縮小する。

上部へスクロール