豊田自動織機がシーメンスの空港物流事業買収

豊田自動織機は31日、独電機大手シーメンスから空港物流事業を取得することで合意
したと発表した。顧客基盤を拡大するとともに、取得する事業の技術力を生かした更
なる高付加価値製品・サービスを提供する狙い。蘭子会社ファンダランデを通して
シーメンス子会社シーメンス・ロジスティクスの株式を100%取得する。成約額は3億
ユーロ。2025年の取引完了を見込む。
シーメンス・ロジスティクスは空港手荷物ハンドリング製品と物流デジタル化ソ
リューション・サービスを手がける企業。独南部のニュルンベルクに本社を置き、世
界16カ国に50カ所超の拠点を展開する。従業員数は2,500人超、売上高は約5億5,000
万ユーロ。シーメンスは中核事業の絞り込みに伴い同子会社を売りに出していた。
ファンダランデは17年に豊田自動織機の子会社となったグローバルな物流ソリュー
ション企業。同子会社が重点強化する空港手荷物ハンドリングの分野では、世界的な
航空旅客の需要増加に伴い、市場が今後一段と拡大すると見込まれている。また、近
年の空港大型化・ハブ化を背景に、フライトや旅客の情報と連動した柔軟で効率的な
手荷物搬送・仕分けを実現する自動化システムへのニーズが高まっていることから、
ソフトウエア開発に強く世界の主要空港へのシステム導入実績を持つシーメンス・ロ
ジスティクスの買収に踏み切った。

上部へスクロール