スロベニアのバイオテクノロジー企業エイシスバイオ（AciesBio）が、脂肪族アル
コール生産技術の開発で化学大手の独BASFと提携する。セメント工場や製鉄所で分
離回収された二酸化炭素（CO2）を用いて作られたメタノールから、脂肪族アル
コールを得る発酵生産技術を開発する狙い。
エイシスバイオの生産プラットフォーム「ワンカーボンバイオ（OneCarbonBio）」
は、柔軟性が非常に高く、再生可能メタノールから様々な化学成分を生産できる。
今回の提携はこの技術を応用し、脂肪酸及び派生品を量産するプラットフォームを
開発することを目的としている。微生物株の開発から量産まで、すべてが提携の範
囲だ。
BASFは専門ノウハウのほか、包括的なバリューチェーン・ソリューション、グロー
バル市場へのアクセスを提供する。今回の提携で、生産の拡大・柔軟化が進むと見
込む。また、再可資源関連資産の多様化につながり、ケア・ケミカル事業のグロー
バル・サプライチェーンの安定性を高める効果を期待する。
脂肪族アルコールは、ホームケア、パーソナルケア用品の主要成分（界面活性剤な
ど）の材料となる。
エイシスバイオ社ホームページ
https://www.aciesbio.com/