金属業界でベア合意

自動車や機械、電機など金属業界の雇用者団体ゲザムトメタルと労働組合IGメタルは
北部とバイエルン地区を対象とする新協定の交渉で12日に妥結した。経営が厳しい企
業に配慮された内容で、売上高純利益率が2.3%未満の企業はベア合意の適用を緩和
できる。協定の適用期間は2024年10月1日〜26年10月末の25カ月。他の地区の労使は
今回の協定をベースに同様の合意をする見通しだ。
IGメタルは物価の上昇を踏まえ7%のベア要求を掲げて交渉に臨んだ。これに対しゲ
ザムトメタルは厳しい経済状況を理由に3.6%の支給を回答。両者の主張が大きく食
い違っていたことから、IGメタルは警告ストライキを実施し、経営側に圧力をかけて
きた。
今回の合意では(1)一時金を25年2月1日までに一律600ユーロ支給(2)賃金を25年4
月に2.0%、26年4月に3.1%引き上げる――ことを取り決めた。T-ZUG Bという手当の
引き上げ(26年2月に8%)を含めると上げ幅は5.5%に上るという。
金属業界では子どもや要介護家族がいる被用者とシフト勤務の被用者に、月収の
27.5%に相当する手当(T-ZUG A)を取得する代わりに年8日間の追加有給休暇取得を
認めるルールが19年に発効した(金銭の受け取りか有給取得かの選択権がある)。今
回の合意ではこの権利の拡大も取り決められた。

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