ブルガリア・チャイラ揚水発電所、再稼働に向け東芝などが修理を受注

ブルガリアのエネルギー省は8日、同国南西部にあるチャイラ揚水発電所のポンプ
水車の1号機と3号機について、東芝およびオーストリアのABB・フォイト企業連合
と修理・改修契約を結んだ。水車の製造元である東芝が1号機を、ABB・フォイトが
3号機を受け持つ。取引額は明らかにされていない。同発電所は水車の損傷により
2022年5月から稼働を停止している。
チャイラ揚水発電所は出力216メガワット(MW)のポンプ水車4基を備える。発電能
力はバルカン半島最大の864MWに上る。東芝とABB・フォイトは年内に修理を開始
し、26年の再稼働を目指す。ブルガリアのマリノフ・エネルギー相は「発電所の再
稼働はエネルギー安全保障と、バランスの良い電力システムを実現し、増加中の再
生可能エネルギーの統合を成功させるものだ」と述べた。
東芝は1980年、同発電所のポンプ水車4基を受注した。工事の大幅な遅延を経て、
94年に1号機の稼働が開始された。

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