仏ニュークレオがスロバキア2社と提携、小型高速炉の開発・設置で

小型高速炉の開発を手がける仏ニュークレオ(Newcleo)はこのほど、スロバキア
の廃炉公社(JAVYS)および原子力エンジニアリング企業VUJEと提携に向けた枠組
み契約を結んだ。JAVYSとは、スロバキア西部のヤスロフスケ・ボフニツェ原発
に、鉛冷却高速炉(LFR)方式の小型モジュール炉「LFR-AS-200」(出力200メガ
ワット[MW])を設置する計画で協力する。また、VUJEとは新型モジュール炉
(AMR)の開発で提携する。
廃炉・放射性廃棄物(使用済み核燃料)管理を手がける国営企業JAVYSとは、ヤス
ロヴスケ・ボフニツェV1原発に最大で「LFR-AS-200」4基を設置することで合意し
た。この目的で、使用済み核燃料利用開発センター(CVP)を合弁で設立する。出
資比率はJAVYSが51%、ニュークレオが49%だ。
CVPはまた、ニュークレオの開発するモジュール炉の燃料として、スロバキアで出
る使用済み核燃料を再処理して利用できるようにし、燃料を繰り返し使うクローズ
ド燃料サイクルの確立を狙う。ニュークレオがフランスに設置を予定する燃料工場
で生産を行う。この計画はフランス政府が後ろ盾となって進められる。
合弁プロジェクトへの投資規模は32億ユーロの予定だ。
原子力エンジニアリング企業VUJEとは技術・商業面で提携する。AMRの一種である
LFRの開発・実用化が目的だ。原発建設・試運転におけるVUJEの長年の経験を生か
せるとみている。ニュークレオの以前の発表によると、「LFR-AS-200」は32年まで
の完成を予定している。
AMRは小型モジュール炉のなかで、新しい冷却材を用いる技術を指す。鉛が冷却材
のモジュール炉はこれまでのところ、実用化されていない。
ニュークレオは2021年の創業。昨年、本社を英国からフランスへ移した。イタリア
とスイスでも事業を展開している。これまでに、総額5億3,700万ユーロを市場で調
達した。
現在、放射性物質を使わない、電気加熱式のプロトタイプ炉の製作に取り組んでお
り、26年の完成を目指している。将来的に、出力30メガワット(MW)の原子炉とし
て、産業・海運分野での利用を見込んでいる。

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