中国の家電大手ハイアール(海爾集団)がルーマニアの冷蔵庫工場を閉鎖する。需
要後退を受けた生産事業の見直しにともなうもので、今年3月をもって操業を停止
する予定。英字紙『ルーマニア・インサイダー』が21日に伝えた。
対象となるのは南部プロイエシュティに近いアリチェシュティ・ラフティヴァニ工
場。7,000万ユーロ以上を投じて2021年に稼働したばかりで、年産能力は100万台と
ハイアールにとり欧州最大の生産拠点となっていた。生産は別の国に移す予定とい
う。
従業員およそ1,000人の約半数がすでに昨年、解雇された。現行の519人のうち、今
回は最大450人が解雇され、残りの人員は設備の完全な解体と工場の閉鎖まで留ま
る。
同工場では「ハイアール」、「キャンディ」、「フーバー」ブランドの据置型、ビ
ルトイン型製品を製造し、ルーマニア国内や欧州諸国に供給してきた。現地法人の
ハイアール・テック・ルーマニアによると、23年の売上高は前年比24%増の7億
5,000万レイ(1億4,000万ユーロ)だった。
ハイアールはロシア・タタルスタン共和国でも年産能力50万台の冷蔵庫工場「ハイ
アール・フリージ・ロシア」を運営している。