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2012/6/8

総合 – 自動車産業ニュース

ドイツ乗用車新車登録、5月は4.8%減

この記事の要約

ドイツ連邦陸運局(KBA)が4日発表した同国の2012年5月の乗用車新車登録は28万9,977台にとどまり、前年同月に比べ4.8%減少した。1~5月の累計は133万7,679台となり、前年同期に比べ0.3%増だった。(6 […]

ドイツ連邦陸運局(KBA)が4日発表した同国の2012年5月の乗用車新車登録は28万9,977台にとどまり、前年同月に比べ4.8%減少した。1~5月の累計は133万7,679台となり、前年同期に比べ0.3%増だった。(6~7頁の表グラフ参照)

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5月のブランド別の登録台数を見ると、ドイツメーカーでは、アウディが5.8%増、ポルシェも12.3%増と好調だった一方、このほかの国内メーカーは販売が振るわなかった。最大手のフォルクスワーゲン(VW)は前年同月比6.9%減の6万2,964台にとどまった。

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国外ブランドでは、シュコダが2.2%減と前年を下回ったものの、1万3,894台を確保し、首位となった。このほか、起亜が38.7%増と大幅な伸びを示した。

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日本勢は、スバルが63.7%増、ホンダが52.1%増、トヨタ/レクサスが20.5%増と好調だった一方、ダイハツ、マツダが大幅な2ケタ減となるなど明暗を分けた。

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独業界紙『オートモビルボッヘ』によると、マツダのドイツ法人は5月の新車登録の急減(38.8%減、2,066台)について、「物流プロセスの変更にともない、アントワープ港で供給が滞る問題があった」と説明し、当初予定の約3,500台を約40%(約1,100台)下回る結果となった、としている。6月については問題が解消されていると説明している。

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■ 小型モデルが好調

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KBAによると、5月の新車登録のセグメント別では、ミニ(VW「アップ」など)が前年同月比16.0%増、ミニバン(メルセデス「Bクラス」など)も14.6%増となるなど小型車の販売が好調だった。このほか、オフロード車(VW「ティグアン」など)も13.9%増、キャンピングカーも11.3%増と2ケタ増となっている。ディーゼル車は全体の48.7%を占めた。

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一方、『オートモビルボッヘ』紙によると、独自動車販売中央連盟(ZDK)では、新車登録に占める個人の割合が5月は38.7%に落ち込んでいることや、自動車メーカーや販売業者による自社登録が1~4月の累計で約30%の高い水準に達していることを懸念要因として挙げている。自社登録したモデルは新古車として新車よりも安い値段で販売されるため、新車への値下げ圧力が高まる懸念がある。

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■ 国内乗用車生産、5月は17%減

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ドイツ自動車工業会(VDA)によると、2012年5月の国内乗用車生産は前年比17%減の45万台、輸出も同13%減の34万7,600台に後退した。

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VDAは輸出の後退について、欧州の財政悪化が西欧市場の需要を減退させている、と説明。ただ、米国市場でドイツメーカーの販売が好調であるなど明るい材料もあるとし、5月の国外受注は前年同月に比べ4%増えていることを挙げた。

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生産台数の減少については、5月は前年同月に比べ就業日が2日少なかったことが影響しているとした。

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