欧州市場では乗用車販売が回復に向かうとの期待感が高まっている。主要市場の4月の新車登録統計を見ると、最大市場のドイツは前年同月比3.8%増の28万4,444台となり、今年初めて前年実績を上回った。南欧ではスペインが10.8%増を確保。フランスも4月は5.2%減となったものの、3月の16.4%に比べ減少幅は縮小した。ただ、4月は営業日が2日多かったことからすると、フランスの営業日調整後の減少幅は9.7%に拡大する。
\ \■ スペインは10.8%増、イタリアは10.83%減
\ \スペイン自動車工業会(Anfac)によると、同国の2013年4月の乗用車新車登録は前年同月比10.8%増の6万2,317台となり、昨年8月以来、初めて前年同月を上回った。政府の購入助成制度や前年同月に比べ営業日が2日多かったことが増加の背景にあると見られている。1~4月の累計は6.7%減の24万3,042台だった。
\イタリア自動車工業会(ANFIA)によると、同国の4月の乗用車新車登録は前年同月比10.83%減の11万6,209台にとどまった。1~4月の累計でも12.34%減の47万1,750台に低迷している。
\ \■ フランスは5.2%減
\ \フランス自動車工業会(CCFA)が発表した同国の4月の乗用車新車登録台数は、前年同月比5.2%減の15万7,859台。1~4月の累計では12.3%減の59万1,741台だった。
\4月のメーカー別の登録台数を見ると、フランス勢は、PSAプジョーシトロエングループが12.1%減の4万7,708台であったのに対し、ルノー・グループは2.8%減の3万6,213台と小幅減少にとどまった。ただし、ルノーブランド単独では7.5%減の2万8,457台に低迷したのに対し、グループブランドのダチアが19.1%増の7,756台と好調だった。
\国外メーカーでは最大手のフォルクスワーゲン(VW)グループが4.4%増の2万2,327台を確保。韓国の現代グループ(現代、起亜)が17.3%増の5,614台、メルセデスグループ(メルセデス、スマートなど)も15.4%増の4,082台と好調だった。
\日本勢はトヨタグループ(トヨタ、レクサス、ダイハツ)が1.4%増の5,956台を確保。日産グループ(日産、インフィニティ)は1.6%減の4,978台だった。
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