独ベアリング大手のシェフラーはヴッパータール工場の従業員の約半数にあたる750人を削減する方針だ。同社の広報担当者が1日明らかにしたところによると、印刷機・製紙・風力発電設備向けなど同工場で生産するベアリングが世界的に供給過剰で価格が下落しているうえ、工場の稼働率が低下し、採算が取れないことが理由。同社は2016年まで同工場では人員整理を実施しないことで労組と合意しているが、年内に当該協定を破棄するとしている。
\労働組合側はこれに対し、「労働コストの安い東欧に生産移管するための口実」と強く反発している。『ライニッシェ・ポスト』紙(オンライン版)によると、シェフラーはロシアに工場を建設することを計画しているほか、ルーマニアにも拠点を持つ。また、独風力エネルギー連合会の関係者も「風力エネルギー設備の世界需要は拡大し続けており、国内需要も安定している」と指摘し、生産能力過剰がリストラの理由とは考えづらいとの見解を示している。
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