英国貿易投資総省(UKTI)は1月24日、ビジネス・イノベーション・職業技能省傘下のマニュファクチャリング・アドバイザリー・サービス(MAS)と共同で、拠点を海外から国内に移転する英国企業を支援するためのワンストップサービス「リショアUK」を立ち上げると発表した。
近年、英国企業の間では海外に移転していた製造、ソフトウエア開発、コールセンターなどの拠点を本国に戻す「リショア」が活発化している。UKTIのまとめによると、2011年以降にリショアによって生まれた雇用は1,500件にのぼっている。MASがリショアの理由を調査したところ、「品質」や、「コスト」、「リードタイム」の削減を挙げた企業が多かったという。このように企業に国内回帰の動きが出ていることを受け、リショアUKではマッチングや拠点の選定などを支援するほか、専任担当者によるコンサルティングも提供する。
キャメロン首相は24日にスイスで開かれた世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で、「UKTIは長年にわたり企業の輸出をサポートし、対内投資を促進してきた。今後は長期経済計画の一環として、生産拠点を英国に呼び戻す企業を手助けしたい」と語り、海外から事業移転する企業の支援を強化する方針を示した。