独フォルクスワーゲン(VW)傘下の高級車大手であるアウディは1月27日、ドイツのドレスデン工科大学と戦略提携を結んだ。「ドレスデン工科大学インゴルシュタット研究所(INI.TUD)」を立ち上げ、軽量化技術や生産技術などの分野で共同研究を実施する。戦略提携により、学術研究の実用化を促進する狙いがある。
共同研究には、物理学、電子工学、機械工学、心理学、交通学など、幅広い分野の研究者が参加する。同大学はこれまでもアウディと協力関係にあり、現在は、4人の博士課程の学生がアウディのプロジェクトに参加し、燃費を改善するための排ガスコンセプトやタイヤ特性の評価などの研究に取り組んでいる。
アウディは、戦略提携を通して優れた人材を確保しやすくなる利点もある。ドスデン工科大学では今後、アウディが軽量化技術の分野で重視している複合材料の開発にも注力していく方針を示している。