英燃料電池開発会社のインテリジェント・エナジーは1日、インドの通信インフラ大手GTLから国内の通信塔2万7,400本のエネルギー管理サービスを受注したと発表した。取引規模は10年間で約12億ポンド。停電時にも通信サービスを維持するためのバックアップ電源として燃料電池を供給する。
インドでは停電により通信塔への電力供給が止まり、通信サービスを利用できない状態が頻発しているという。現在は、バックアップ電源として主にディーゼル発電機が設置されている。ただ、ディーゼル発電機はコスト面や効率に問題があるほか、二酸化炭素(CO2)や窒素酸化物(NOx)、発がん性粒子状物質などの有害物質を排出することが問題視されている。
インテリジェント・エナジーはインド子会社のエッセンシャル・エナジーを通して、既存のディーゼル発電機の約70%を燃料電池に置き換える計画。インテリジェント・エナジーによると、燃料電池はディーゼル発電機に比べ、効率が良く、環境負荷が低い上、調達費だけでなく管理費なども含めた総稼働コストでディーゼル発電機よりも経済的に優れているという。