EU新車販売、12月は16.6%増・15年は9.3%増加

欧州自動車工業会(ACEA)が15日発表した欧州連合(EU)(マルタを除く27カ国)の2015年12月の新車販売(登録)台数は、前年同月比16.6%増の110万9,927台となり、大幅な2ケタの伸び率となった。販売増加は28カ月連続。前年同月比の伸び率は、連続増加が始まって以来、最も大きかった。主要5カ国では、スペイン(20.7%増)、イタリア(18.7%増)、フランス(12.5%増)が2ケタ増となったほか、英国(8.4%増)とドイツ(7.7%増)も前年同月を上回った。

1~12月の累計も前年比9.3%増の1,371万3,526台と大幅に伸びた。ただし、ACEAは、経済危機直後の2010年を若干上回る水準にとどまるとして、依然として低水準にあると指摘している。EUの新車販売は、2014年に2007年以来、7年ぶりに増加に転じたばかりで、2015年で2年連続の増加となった。

2015年通期(1~12月)のメーカー別の登録台数は、最大手のフォルクスワーゲン(VW)グループが前年比6.1%増の337万7,799台となり、市場シェアは24.6%と14年(25.4%)から0.8%ポイント縮小した。2位のPSAグループも前年比6.2%増の144万8,819台と市場全体の伸び率を下回り、市場シェアは前年(10.9%)比で0.3%ポイント減の10.6%にとどまった。続くルノー・グループは9.2%増の133万4,556台となり、市場シェアは前年と同じ9.7%だった。

2ケタの伸び率となったメーカーは、BMWグループ(12.4%増)、フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)・グループ(14.1%増)、ダイムラー・グループ(17.3%増)、現代(11.4%増)、ボルボ・カーズ(13.0%増)、ジャガー・ランドローバー(25.0%増)など。

日本勢も、三菱(32.1%増)、マツダ(21.4%増)、日産(16.8%増)、スズキ(12.5%増)が2ケタ増と好調だった。トヨタ・グループは7.3%増を確保した。ホンダは0.7%減と前年実績を下回った。

上部へスクロール