独自動車大手のダイムラーは2月16日、スロベニアのコペル港に乗用車輸送のハブ拠点を新たに設け、2015年末に営業を開始したと発表した。これにより欧州~アジア間の新車輸送の柔軟性が高まり、時間短縮やコスト削減の効果を得られる。今回の措置は成長戦略「メルセデスベンツ2020」における戦略見直しの一環であるとしている。
メルセデスベンツは欧州では、ドイツのブレーメンとハンブルク、ベルギーのゼーブルージュにハブ拠点があり、コペル港は4カ所目となる。コペル港は地中海に面しており、南ルートで新車を輸出することができる。ダイムラーによると、輸出先によっては輸送時間を最大1週間、短縮することができる。また、ブレーメン港と比較すると輸送船の運航距離は最大8,800キロメートル、二酸化炭素(CO2)排出量で年約6万トンを削減できる。
新ハブ拠点の運営では、コペル港の港湾管理会社ルカ・コペル(Luka Koper)、スロベニアの物流サービス会社Intereuropa、商船三井(Mitsui O.S.K. Lines)、ドイツ鉄道(DB)傘下の物流大手シェンカーなどと協力する。