独エルリングクリンガー、取締役が辞任

独自動車部品大手のエルリングクリンガーは2月23日、カール・シュマウダー取締役(一次部品販売および新規事業担当)が即時辞任すると発表した。グループの今後の組織・戦略の方向性について他の取締役と意見の相違があったためと説明している。今後、取締役会は3名体制となる。

一部品販売は、シュテファン・ヴォルフ取締役会長が引き継ぐ。新規事業分野は、テオ・ベッカー取締役(生産・技術担当)が責任者となる。トーマス・イェスラート取締役は引き続き財務・コントローリング/IT/インダストリアル・パークを担当する。

同社は今回の人事について、シュマウダー氏はエルリングクリンガーに34年間勤務し、同社がガスケットメーカーから世界的な技術グループへと成長するうえで大きく貢献してきたと評価する一方、意見の相違はもはや合意に持ち込めない状況にあった、と説明している。

同社は詳細について公表していないものの、メディア報道では、好調な受注に生産体制の調整が追い付いておらず、昨年はコスト負担が増加したことが背景にあるのではないかと憶測されている。昨年は倉庫や物流会社を新たに確保しなければならない事態に追い込まれ、エルリングクリンガーがコストを負担する条件で取引先が同社に外部コンサルタントを派遣したこともあったという。

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