ボルボ・カーズ、17年からキーなし車両販売へ

スウェーデンの乗用車大手ボルボ・カーズは2017年からキーなしの車両の販売を開始すると発表した。スマートフォンのアプリが従来のキーの代わりとなり、ドアの開閉やエンジンの始動をできるようにする。希望者は従来式のキーも得ることができるという。同技術は、2月22~25日にスペインのバルセロナで開催された携帯通信関連見本市「モバイル・ワールド・コングレス」(MWC 2016)で披露した。今春にスウェーデンで実証試験を行い、2017年から販売を開始する予定。

スマートフォンのアプリを使ったキーシステムは、スマートフォンのブルートゥース機能を利用したもので、複数の車両にも対応することができる。例えば、旅行先でレンタカーを利用する場合、スマートフォンでキーを受けとり、GPS機能によるアプリでレンタルする車両まで案内してもらうといったサービスが可能となる。友人や家族でキー機能を共有することもできる。

今春から開始する実証試験は、イエーテボリ空港の近くに拠点を置くカーシェアリング会社サンフリートの協力を得て実施する。

ボルボは以前からデジタル技術を使用したキーシステムの開発に取り組んでおり、2015年にはネット通販で購入した商品を自宅ではなく自家用車で受け取ることができるサービスを導入した。配送事業者が一回限り有効な「デジタルキー」を用いて配送先の車の位置を特定し、車のドアやトランクの鍵を開閉して荷物を届けるというサービスで、集荷を依頼することもできる。

上部へスクロール